電 動 機 |
制御方式に応じた電動機を選定する。振動音の少ない構造とし、使用目的に応じた出力を有する容量のものを使用する。
設計図に示した容量は、概略を示し参考値とする。
形式は保護防滴形又は全閉外扇形とし、絶縁種別はB種又はE種とする。
電動機所要出力の計算式 |
巻上方式電動機の所要出力計算 |
トラクション方式電動機の所要出力計算 |
走行・横行方式電動機の出力所要計算 |
P1= |
(Wo+Wr+Wt)×V
6.12×η1 |
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P1 |
:所要出力(kw) |
Wo |
:負荷荷重(t) |
Wr |
:ワイヤーロープ自重(t) |
Wt |
:吊物本体自重(t) |
V |
:昇降速度(m/min) |
η1 |
:機械効率 |
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P2= |
(Wo+Wrm+Wt-Wc)×V
6.12×η2 |
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P2 |
:所要出力(kw) |
Wo |
:負荷荷重(t) |
Wrm |
:ワイヤーロープ自重(t) |
Wt |
:吊物本体自重(t) |
Wc |
:カウンターウェイト重量(t) |
V |
:昇降速度(m/min) |
η2 |
:機械効率 |
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P3= |
(Wo+Wm)×K×V
6.12×η3 |
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P3 |
:所要出力(kw) |
Wo |
:負荷荷重(t) |
Wm |
:走行/横行本体自重(t) |
K |
:走行/横行抵抗(t) |
V |
:走行速度(m/min) |
η3 |
:機械効率 |
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減 速 機 |
ウォーム式減速機とする。ウォーム軸は機械構造用炭素鋼又は同等品以上を使用する。
ウオームホイールは、特殊青銅又は特殊アルミ青銅を使用し、機械加工を施す。また、軸部は、ベアリングにより支持し、
鋳鉄製ギヤーケース内で潤滑油に浸油しながら回転され、円滑に動力を伝達するものであること。
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制 動 機 |
電磁式とし、電流遮断と同時に強力な発条により停止させるものとする。制動トルクは、モートル定格トルクに対し
150%とする。
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巻取ドラム |
鋳鉄製または、一般構造用圧延鋼材もしくは、一般構造用炭素鋼鋼管の溶接構造とし、有効直径は、使用ワイヤー径の
40倍以上とする。溝径及び溝ピッチは、ワイヤーロープの公称径に適した寸法に加工されたものとする。
静荷重の3倍以上の荷重に耐えられること。
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メインシーブ
(摩擦車) |
鋳鉄製とし、直径は使用ワイヤーロープ径の30倍以上とする。索溝は、機械加工されたものとする。
静止荷重の3倍以上の荷重に耐えられること。
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ガイドプーリー
(そらせ車) |
鋳鉄製とし、直径は使用ワイヤーロープ径の30倍以上とする。
回転部には、ベアリングを入れ、索溝は、機械加工されたものとする。静止荷重の3倍以上の荷重に耐えられること。
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伝 導 軸 |
機械構造用炭素鋼を使用すること。
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機 械 台 |
一般構造用圧延鋼材型鋼の組合わせとし、電動機・減速機・巻取りドラム等の駆動機器が設置される構造とする。
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枝滑車及び横滑車 |
鋳鉄製又は、一般構造用圧延鋼材プレス加工とする。
軸部はボールベアリング入りとし、給油を必要としない構造であること。
有効直径は、使用ワイヤーロープ径の、25倍とする。静止荷重の3倍以上の荷重に耐えられること。
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元 滑 車 |
鋳鉄製で軸部には、ボールベアリング入りとし、給油を必要としない構造であること。
有効直径は、使用ワイヤーロープ径の30倍以上とする。索溝は、機械加工されていること。
静止荷重の3倍以上の荷重に耐えられること。
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吊物用
カウンターウェート |
鋳鉄製とし、ウェート枠に交互に積み降ろしできる構造とし、落下防止の凸凹を互いにかみあうものとする。
但し、重量吊物で、ウェート調整不要のものは、この限りではない。
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吊物用ウェート枠 |
一般構造用圧延鋼材、丸鋼で枠組し、バランスウェートの積み降ろしができる構造とする。
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吊物用ガイドレール |
一般構造用圧延鋼材、型鋼で 2L-40x40x5 又は、2L-50x50x6 を曲がり歪みをとり、使用するものとする。
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吊物用パイプ |
パイプは、一般構造用炭素鋼鋼管を使用し、継手には、芯パイプをポルト止めする。
端部には、ゴムキャップを取付けること。
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ワイヤーロープ |
使用目的に適した品質・線数・撚り等を定める。
荷重及び摩擦に耐えるものとし、竣工時に静荷重の10倍以上の荷重に耐えるものを使用のこと。
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カーテンレール |
一般構造用圧延鋼材の組み合わせた構造とする。
又は、耐食アルミ合金押型レールを使用し幕の開閉が円滑に行える構造とする。
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鉄骨フレーム |
一般構造用圧延鋼材及びね炭素鋼鋼管並びに、軽量型鋼を溶接又は、ボルト止めする。
組立てボルトは、中ボルトを使用する。
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塗 装 |
1.工場において加工又は、組立てを終了した部材は、検査終了後、発送に先立ち錆止め塗装、仕上げ塗装を施すこと。
但し、現場溶接部は、現場塗装を行うこと。
2.刷毛塗りは、刷毛目正しく、塗り落とし、溜り、流れ、泡等の欠点の生じないように塗ること。
3.吹き付け塗装には、塗装用のスプレーガンを用いガンの種類、口径及び空気圧は、用いる塗料により適切なものを
吹きむらのないように塗装すること。
4.鋼材を用いた主要な部材は、表-1によること。制御盤及び操作盤は、表-2によること。
表-1 |
工 程 |
塗装
回数 |
塗 装 種 別 |
重ね塗り
乾燥時間 |
塗布量
kg/m2 |
1 |
素地調整 |
1 |
サンダー、クレーナ、スクレーパ等で赤錆は出来るだけ除去する。
水分、油脂分、樹脂は清拭する。 |
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2 |
下 塗 |
1 |
JISK5621 一般錆止めペイント |
16時間以上 |
0.10~0.11 |
3 |
上 塗 |
1 |
JISK5516 合成樹脂調合ペイント |
16時間以上 |
0.10~0.11 |
4 |
現場補修 |
1 |
JISK5516 合成樹脂調合ペイント |
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0.10~0.11 |
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表-2 |
工 程 |
塗装
回数 |
塗 装 種 別 |
重ね塗り
乾燥時間 |
塗布量
kg/m2 |
1 |
素地調整 |
1 |
酸塩処理済解板を使用しない場合はリン酸化成皮膜処理をする。
脱脂→水洗→化成→水洗→水切り |
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2 |
下 塗 |
1 |
合成樹脂プライマー |
常温24時間 |
0.13~0.15 |
3 |
下 塗 |
1 |
下地塗料
カラトギ 研磨紙#180
下地塗料
下地トギ 耐水ペーパー#240 |
120℃
18~20分
120℃
18~20分 |
0.13~0.15
0.13~0.15
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4 |
地 装 |
1 |
合成樹脂サーフェーサ |
120℃
18~20分 |
0.13~0.15
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5 |
上 塗 |
1 |
メラミンアルキッド樹脂 |
110~130℃
20~30分 |
0.20~0.25
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アンカーボルト |
1.吊物機構におけるガイドレールの固定等躯体への取付はメカニカルアンカーを使用する。
2.アンカーボルトの施工時期は、コンクリートの強度が設計基準強度に達した後に行う。
3.振動用ドリルは、治具を用い深さと直角度を保ち孔開け後の孔内は取付前に清掃のこと。
4.施工後は、緩み・抜け出しを起こさないか十分確認を行う。
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リミットスイッチ |
巻取りドラム用
巻上減速機よりローラーチェーンを経て、回転ドラム式リミットスイッチにセットされたカムによりマイクロスイッチを操作、
自動的に電気回路の開閉が行えること。
カム式
カーテンレールに、幕の開閉位置の各々にスイッチを取付け、主動(先頭)車に取付けたカムの動きにより自動的に
電気回路の開閉が行えること。
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制 御 盤 |
各装置の使用目的に応じた配線用遮断器・電磁接触器・補助継電器・端子台等を鋼板製取付け板に組立て、電動機の
起動・停止・インターロック等を正確に作動させるものとする。その他は、電気設備工事の共通仕様書に準ずる。
塗装色は、施主の指示によって決定された色で仕上げるものとする。
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舞台機構操作盤 |
電動装置の操作を演出に応じ、安全かつ正確に作動させるため、舞台袖に設置し、操作に必要な総ての押し釦・表示
ランプ等を組み込み、安全かつ正確に・作ができる配列とする。
塗装色は、施主の指示によって決定された色で仕上げるものとする。
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幕 地 |
1.設計図面中のリスト表に準ずる。
2.各幕地は見本品を提出し、施主の承諾を受けた後、染色・仕立てを行う。
3.各幕は所定の寸法に仕立て吊り下げに必要な紐を約300mmピッチに取付ける。
4.製作に際し、消防法に基づき防炎加工を施し、消防庁認定性能表示を各幕裾(裏面)に貼り付ける。
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